安良里港の「あぶさらむⅡ」
ドックハウスとデッキハンドレールにソフトカバーが被せられて引きちぎれたクリート
僕が安良里港を離れてから、かなり係留艇に変化があったようだ。以前は50~60艇ぐらいが係留されている時代があったが、今回行ってみるとかなり海面が空いている。
オーナーさんたちも現在係留されている数を知らない。そこで野次馬根性も手伝って、係留されている船の数を数えてみた。中にはどこかに出かけている船もあるかも知れないのだが、数えた時点では30数艇だった。以前は数の中に幽霊船のようなものもスペースをとっていたからそれらが無くなったのかもしれない。海面がすっきりして整理整頓されている感じを受けた。
「あぶさらむⅡ」のデッキに少し鳥の糞が落ちていたが、その昔「あうん」が苦労したほどではなかった。オーナーもいろいろな方法を試していた。初めは僕が勧めたのでCDなども吊るしていたが、効果がなかったらしく、最近は吊るしていないのだという。比較的効果があるのはテグスとビニールで出来た烏の偽物だそうで、コックピットには2羽吊るしてあった。
船はオーナーによっていろいろな工夫がある。それがなかなか面白い。「あぶさらむⅡ」はドックハウスの上のハンドレールにクッション付きのビニールが巻いてあった。触れて優しく、太陽の劣化防止にも役立つ。
今年の夏に瀬戸内海に出かけたが、広島の尾道でデッキの真ん中にあったクリートが根元から飛んでしまった話を聞いたが、その残骸を見せてくれた。真っすぐだった筈のクリートが弓の様に左右が上にカーブしビスが根元から綺麗に切断されていた。波と風の力は人間が太刀打ちならないくらいの強烈な力だということを実感させてくれた。