


鬱蒼としたヤツデの足元に横向きの花が咲く。ちょっとグリーンでなかなか花の中の姿を見せない。どこかで見たような形をしている。そう、これは百合の仲間。ユリ科/ウバユリ属。ウバユリだ。
既に咲いてしまった花は少し上を向く。このネーミングが何とも言えない。
ウバユリの花期はちょうど蒸し暑い今頃。
花が咲くこの時期に足元の葉がなくなる。葉がなくなる状態を昔の人は「歯がなくなる」と発想し、姥(うば)と言う字を百合に付けた。何と現実的なことよ。
後期高齢者(75歳以上)の平均的な残存歯数は約16本、約3割が入歯だと書かれていた。人間は生きるためには食べなければならない。食べるためには歯が大事。ウバユリを見る度に歯の大切さを思う。
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