添え物
砥石を運びこんで包丁セットを入れるケース包丁ケース
お魚の料理教室「あじの会」の会員はいつも15人位が名を連ねている。特に入会金がいる訳でもなく月謝がある訳でもない。都合の良い開催日に来てその日の会費を払うだけだから実にシンプルそのものだ。その会費でお魚を先生に仕入れてもらい、お米や調味料その他の備品も会費から賄っている。だから先生の指導料は雀の涙。それでもお魚の普及に燃えて先生が一所懸命教えてくれる。そういうチームだから自然に仲間の人たちの結束が固く、皆親切だ。大人のグループ活動の模範のような存在だと思っている。
その一番の要因は参加者全員が主人公になるからだと思う。そんなチームワークの一端をご紹介する。
上の野菜や飾りにする植物は自宅の庭や畑で採れたものを持ち寄る。三浦大根と中身が紫色の大根、レモンは僕の高校時代のクラスメイトWさんの提供。下段の包丁研ぎは僕の中学時代のクラスメイトの特技。随分前に釣りが趣味だった彼を「あじの会」にお誘いしたが、初めは熱心にお魚の料理に取り組んでいたが、そのうちに包丁研ぎに興味を持って本格的に勉強して、今は料理より皆の包丁を研ぐボランティアに力を注ぐ。教室に通うには包丁を持参するが、むきだしとはいかない。運ぶための入れ物を作ってくれたのは音楽仲間のFさんそして包丁のカバーを作ってくれたのがヨットのクルーもやってもらっていた優さんことOさん。いつの間にか一人一人の特技が仲間に生かされている。