



随分前から名前だけは知っていたが訪ねたことはなかった。悲しい歴史を秘めているに違いないと思っていたし訪ねる機会もなかった。何度も訪ねている親友さんがそのチャンスを作ってくれた。5月なのにまるで真夏を思わせるような日の一日。普段だと車で移動して簡単に目的を果たすことが多いのだが、今回は電車とバスを使ったヨコハマ散歩。英連邦戦死者墓地は入口にユウカリの木が似合う横浜市保土ヶ谷区狩場の高台にあった。周囲を森に囲まれた広大なエリア。日本は1941年12月に第二次世界大戦に参戦した。翌年3月までには東南アジアと南太平洋のかなりの地域を占領する。そしてイギリス、オーストラリア、インド、パキスタン、ニュージーランド、カナダ出身の兵士たちを日本軍の捕虜として日本に送り、炭鉱、工場、港湾などで働かせた。その抑留中に命を落とした1500人余の人たちさらに連合軍司令下で亡くなった171名のお墓がこの墓地にある。この墓用の敷地は1955年日本から英連邦に永久に貸与されている。1975年5月にはエリザベス2世が、2015年にはウイリアム王子が訪れている。