
いつもお世話になっている円覚寺の龍隠庵で講和があった。以前も何度かお話を聴くチャンスがあったが、最近はチャンスがなく、迫力のある独特の話し方をすっかり忘れていた。知る人ぞ知る哲学者で東洋思想史の研究家でもある境野勝悟先生のお話。先生は神奈川県にある進学校栄光学園高等学校から早稲田大学を経て母校の栄光学園の国語の教員として教鞭を執り、その後、同校を退職し駒澤大学大学院に入りなおして東洋思想の研究をされた。現在は大磯町に「道塾慶陽館」を主宰している。今回の会場は普段お茶のお稽古をする円覚寺龍隠庵の茶室。総てを片付け折りたたみの小さな机が並べられ、20数人が受講した。テーマは「茶禅一味」。身近な題材で禅の心とお茶についてお話いただいた。一所懸命理解しようと頑張ったがもともと不勉強なのでそうは簡単に理解できよう筈もない。消化不良については先生の著書で総復習。会場の床には住職が保管庫から探しだし、前円覚寺管長の軸が飾られた。年の瀬に相応しい「無事」と書かれている。この軸をみて今年1年を振り返るのも面白い。