15年間安良里港に通ったが、この間の宿泊はヨットの中か、田子にある「美如佳」のオーナーさんの家だった。港のそばに昔から4階建ての別荘マンションがあり、一体どういう人が住んでいるのだろうかと行くたびに気になっていたが、今回、何とそのマンションで寝ることになった。
「G・CHARITES」のオーナーさんがこの中の一室を所有していたのだ。船の係留場所から徒歩1分。それに9人乗りのワンボックスカーまで置いてあったから温泉や買い物はこの車で移動できた。今回は「G・CHARITES」は4人そして「CALYPSO」が5人だったから合計で9人ちょうど。当初は温泉に連れて行ってくれると言われたが、入港してすぐ全員がマンションのシャワーを浴びたので温泉行きは中止。夕食はどうするのかと思ったら、「G・CHARITES」のクルーのMさんが素晴らしい料理人。若手2人を連れて仁科のスーパーに夕食の買いだしに行って帰って来た。我々残留組はのんびりビールを飲みながら雑談をしていた。そのうちに厨房からおいしそうな匂いがして来たと思ったら、次から次にMさんの作る料理が大きなテーブルに並べられた。クルーの中にこういう人がいると実に助かる。美味しい料理とお酒で9時まで宴会が続いた。9時になると若手の2人が布団を並べシーツを敷いた。僕は夏用のシュラフを持参していたので布団はいらないと言ったが「どうぞ使ってください」といわれて敷布団だけ借りた。エアコンの効く部屋で9人が二部屋に分かれて寝た。翌朝7時に起きたが、既にMさんと若手の2名で朝食の用意をしていた。朝食はあじの開きと納豆それにいくつかのお皿が出てきたが、普段パン、牛乳と珈琲ぐらいしか食べていないのでさぞかし胃袋もびっくりしたに違いない。