


しかし、1時間ばかリ沖合に出たところでぱたりと風がなくなりセールトリムが出来なくなった。
Nさんの体調のこともあり、12時過ぎには港に戻ろうと約束していたので、時間を見計らってUターンをした。波がないからオートパイロットも良く利き、快適そのもの。
そのうちに、安良里港から派手な船が出てきた。安良里港には普段いない船だ。きっと奥にある藤高造船所にメンテナンスのために入っていた船に違いない。
派手な船は港を出るとすぐ北に向かった。ヨットと違いスピードが出るから引き波を立ててどんどん北上する。やがて土肥沖まで行ったかと思ったら今度は方向を変え南下してきた。暫く様子を見ていた。
どうもそのまま母港に帰るとは思えない。案の定、安良里港に方向を変えたのでやり過ごし、我々の先を行ってもらった。
船体にハイビスカスの花がデザインされていたが、黄色と赤や茶色が使われていたので、遠目からは紅葉がデザインされているのかと思わせる。港に入ったらやはり藤高造船所でメンテナンスをうけていた伊東、熱海、初島の間を走る連絡船「イルドバカンス3世号」だった。そう言えば以前も見たことがあった。
みんなで「あぶさらむⅡ」の後片づけをして、1時過ぎに船を離れ、宇久須の蕎麦屋さん「やぶ誠」で昼食をとって散会。今年最後にヨットでセーリングが出来るとは思わなかった。「あぶさらむⅡ」のオーナーには深く感謝。