今回は僕が亭主の番。お稽古は午後1時に始まるのだが、亭主は皆より早めに行ってお稽古が順調に進むよういろいろな準備をしなければならない。だからいつも11時には茶室のある龍隠庵に着いている。
亭主はその前に主菓子を買わなければならない。家の周辺の和菓子屋さんで買うこともできるのだが、マーケットが小さいせいか、事前に予約しておかないと数が揃わない。流石鎌倉に行くと和菓子を売っているお店が多い。それでも数が多いとやはり揃わない。本来はお菓子を買うこともこだわって買えばよいのだが、生来の怠けもの。通り道にある鎌倉の豊島屋で買うことが多い。豊島屋は他の和菓子屋さんに比べちょっとお高め。しかし、いつも季節の主菓子が数種類並び、数が揃う。
今回も豊島屋に寄ったら、修学旅行の生徒さんたちがお土産のハトサブレーを買いあさっていた。
主菓子のケースの前には和服をきた女性たちが何人もいて、ケースの中のサンプルを見て注文していた。お茶会に行く途中らしい。僕は参加者+3個の10個を買った。折角なので5個は「錦秋」というピンク色のお菓子。そしてあと5個は「銀杏」で黄色のお菓子を買った。
綺麗なお菓子を写真に撮ってお見せしようと思って張り切っていたのだが、家に帰ってきて写真を見たら光の関係からか全体にしらっちゃけてしまい上手く撮れなかった。これでは美味しそうに見えないが、錦秋、銀杏というネーミングの雰囲気だけでも感じて欲しい。
2016年11月
晩秋の円覚寺







11月最後のお茶の稽古があった。晩秋の円覚寺には沢山の人が訪れていた。お目当ては紅葉。
全国的な紅葉の名所に比べたらず~と数が少なく地味だが、境内にある紅葉する木々はちょうど今が見ごろ。
カメラを持った人そして団体様、修学旅行の生徒さんたちで大混雑だった。
円覚寺の紅葉は赤くなる樹木の種類が少ないから、鎌倉流の紅葉といえなくもないが、しっとりとしたお寺の境内なのでなかなかよく似会う。
茶室をお借りしている龍隠庵は少し高台にあるので、円覚寺を訪ねた人たちが気が付かないで素通りしてしまう。気が付いた人は階段を登って上がって来る。龍隠庵の庭から下を眺めると円覚寺が一望できる。
毎年紅葉の写真を撮りに来ているという人が親し気に話しかけてきてくれた。今年の紅葉は天候のせいか全体に黒っぽいとのこと。もう少し赤くなると良かったのに・・・と言いながら紅葉の赤い葉を望遠レンズで一所懸命撮影していた。
福ダルマに目を入れた

今年は僕にとって大きな節目の年になった。長年乗って来たヨットをついに手放した。体力的にはまだまだ乗れると思うのだが、高齢ドライバーが自分では何でもないと思っているのに大きな事故を起こしている。自分から「危ないぞ!」と気が付くくらいだったら至極健康なのだと思う。自分では分からないから大事故がおこるのだ。ヨットも全く同じで、そそっかしい僕は気が付いたら水の中ということにならないうちに自艇を手放したという訳だ。
引継ぎをしてくれる人を密かに探してはいたものの、もともとヨット人口が少ないのと景気も悪いせいか僕のネットワークでは遅遅として進まなかった。それを心配してくれた親友が深代寺のだるまをプレゼントしてくれた。だるまは普通、初めに一つ黒く塗り、願いがかなったらもう一つの目を入れる。深代寺のだるまは黒まるではなく、サンスクリット語で「あうん」と書く。船の名前が「あうん」だったので、それに因んで探してくれた。
暫く、家に鎮座していたが、今年はついに運がついて良い人に手渡すことが出来た。早速、だるまの目を入れたかったが、黒丸ではなくサンスクリットの「ん」。暫く躊躇していたが今の時代は実に便利だ。
ネットで調べたら、ちゃんと出ていた。そこで人様に頼るのではなく、自分で精神を研ぎ澄ましてダルマの左側の目に「ん」と入れた。
後はお礼を言って深代寺にお返しするだけ。
日の出時間


最近は朝晩すっかり冷え込み、空気が引き締まってきた。布団の中が快適だ。僕はいつも6時に目覚まし時計をセットしているが、大抵時計に起こされる前に目が覚める。歳をとると早起きになるというがそれはどちらかというと温かい時期には快適だが、寒い時期にはいかにも早く起きすぎた感じになってしまう。
ヨットで航海中はお天気の状況だけでなく、日の出、日の入りの時間をいつも意識していた。
鳥たちの様に日の出とともに出航していたからだ。ヨットに乗らなくなったらあまり意識しなくなってしまった。
久々に日の出と日の入りの時間を調べたら、日の出は6時22分、日の入りは4時33分。ま~何と日の入りの早いこと。これが12月21日の冬至になると日の出は6時46分とますます遅くなり、日の入りは4時33分と今と殆ど変らない。
明るい時間が少ないから、やはり航海は日が長く、温かい時期に限る訳だ。
上の写真はちょうど日の出の時刻。山があるので未だ夜明け前の様に見える。そして、下の写真は日の出1時間半後。辺りは朝露に濡れてしっとりとしている。
鯖のしゃぶしゃぶ

「あじの会」ではいつも料理の出来上がりを12時半ぐらいを目途に習っている。
たまたま先生の都合で開始が1時間余り遅れてしまった。
流石、先生は短時間で作れるメニューを考えたらしい。それがサバのしゃぶしゃぶ。普段なかなか食べることがないが実に簡単なのでご紹介しておきたい。
新鮮なサバが手に入ったら、是非ともこれからの季節は試してみる価値がある。サバは三枚におろし、しゃぶしゃぶで食べるように切り身を薄切りにしてお皿に載せておく。後は季節の葉野菜を適当な大きさに切り、サバと一緒にお皿に盛りつける。
しゃぶしゃぶの出汁は昆布で。更にその出汁に今回は蛤を入れた。これでしゃぶしゃぶのたれがあればすぐ食事に有りつける。サバの切り身も一人分、一尾の四分の一ぐらいのボリュウムで充分。しゃぶしゃぶと鰆の味噌漬けでご飯を食べたが、最後に鍋にご飯を入れるとおじやで食べられる。これが何とも言えず美味しい。教室ではアルコールはご法度だが、ちょっとアルコールがあると天下一品。準備時間がない時のメニューとしては最高だと思う。