やっちゃんの珈琲たいむ

2016年05月

レースが終わって
三崎港三崎港三崎港
三崎港三崎港三崎港
レースが終了し、全艇が三崎港に次から次に戻ってきた。「あうん」は一番岸壁寄りに係留することになった。その後、帰港してきた船が横に3艇も横抱きすることに・・・。参加艇の殆どが表彰式に出て、翌日ホームポートに帰る。
実は「あうん」は遠方なので翌朝6時に下田に向かって出港しなければならない。一番岸壁寄りに係留されていると外側に着けている船に早朝移動してもらわなければならない。皆ゆっくりホームポートに帰る予定にしている。みんなに迷惑をかけないためには早めに対処しておいた方が良い。3艇にお願いして一番外側に着け直させていただいた。これで、翌朝、静かに出港する態勢が出来た。
パーティースタートまでには1時間ほど余裕がある。レースに出た人たちはお風呂に行ったり、待ちきれなくて飲み会が始まったりと元気が良かった。
僕は飲んでいるわけにはいかない。先ずは漁協さんに挨拶に行くことにした。港のすぐそばに漁協さんの事務所がある。電話をした時にも連絡が取れなかったが、事務所の扉はしっかり閉まっていた。やはり週末は事務所がお休みなのだった。
こうなればあたふたしてもしょうがない。週明けにじっくり対処することにした。

スタート
レースレースレース
レースレース第一マーク通過レース
レースレースレース
レースレースレース
漁協さんのクレームでもたもたしている中に予定の10時30分になりスタートのホーンが鳴った。
風があったので今年のスタートは全艇が見事なスタートをきった。調子の悪いのは「あうん」だけ。スタートラインで相当な遅れをとってしまった。「あうん」が後ろにいるから写真を撮るとほとんどの船が前に写っている。
右舷から来る風を受けて、第一マークまで懸命に走った。初めは前にしか船がいなかったが、どうにか横並びに何艇かがある位置に追いついた。そして、第一マークを反時計まわりに周って、そこから追い風になる。
殆どの船がカラフルなスピネーカー(追い風用のセール)を出した。「あうん」は初めからその予定がなかったので、大きなジブを展開。初めはかなり調子が良かったが、風が変化しているうちに、大きなジブが風を孕み過ぎてしまい、もろにオーバーヒール(ヨットが横に傾くこと)して失速してしまった。
情けないことにはまたまた後ろから追いかける羽目に。結果はトップ艇と40分近い差をつけられ2時間50分09秒で最下位になってしまった。もともと「あうん」はきちんと基本を守れば決して遅い船ではない。だからハンディキャップも高い。今回のレースでは「あうん」の今の実力をもろに露呈してしまった。でも、時間内にゴール出来、事故がなかったからメデタシメデタシと言うべきか。
ところで、スタートラインで漁協さんからクレームのついた本部艇はどうしたか。
全艇がスタートした時点でアンカーを揚げ、フリーの状態にした。そして、第二マークを回って各艇がゴールする前にスタートライン位置に戻り、フィニッシュ時間を記録するという離れ業をやって対処した。
ヨットレースはスタートしてしまうと、スタートラインには船が全くいなくなる。スタートラインがフィニッシュラインになるのだが、スタートほど船が固まっていないので周囲には全くご迷惑はかけなかった。


スタートライン
シーボニアシーボニアWAYPOINT
Queen of Queen熱海からきたSon of BacchusJACKYと本部艇
スタート予定時間は10時30分。三崎港に係留していた参加艇は順番にレース海域に移動して行った。
僕たちも少し早めに移動して、少しでもスタートライン周辺の状況を把握しておきたい。今回は初めから追い風用のスピネーカーは使わないことで、ジブセールを大きくした。天気予報でも風が弱いと出ていたので、弱いのだったら大きなセールは効果があると踏んだ。
三崎港を出て、相模湾に入ると予想より風が上がっている。「あれ?」とは思ったが、風が吹いている海域でセールを元に戻すのは今のメンバーでは危険と判断。レース中に風が落ちることを期待した。
定置網の間を縫ってスタート海面に到着。既に参加艇がぐるぐる回っている。本部艇もアンカーを降ろし態勢完了。風が相変わらず吹いている。そのうちに、本部艇に漁師さんの船が横づけして何やら話しているのが見える。何かあったのかな~と思っていたら、本部艇から連絡が入り、至急来てほしいという。
漁師さんの言い分は「レースがあるとは聞いていない。速やかに移動して欲しいという。さもなくば海上保安庁に連絡する」と強硬姿勢。
この海域ではこの数年開催していて、いつも事前に僕が漁業組合に連絡をして許可をいただいている。勿論、今年も丁寧にレース開催の連絡を漁協にはしてある。手違いなのかうまく現場に連絡が言っていないようだ。いささか面倒なことになった。船の上から漁協さんに電話をしたが土曜日でお休みのために連絡もとれない。
スタート時間が近づいてくるので参加艇もどんどん集まってくる。何度か本部艇の側に行ったりきたりしたが埒が明かない。今更、スタートラインを変える訳にもいかなかった。





スタート前の桟橋で
西伊豆からやってきた「美如佳」「あうん」にも人が集まってきた西伊豆からやってきた「ADRIANO」
海上本部を担当する「Rydeen」東京夢の島からやってきた「AQUA」が入港「あうん」のクルーMさんは群馬からハーレーで
レーススタートは午前10時半。係留している三崎港からレース海域はそんなに遠くはないが、少なくも9時には出航しないと慌ただしい。
三崎港には続々と船が集まり始めた。上の写真は桟橋を離れる参加艇を見送る林賢之輔先生を囲んだスナップ写真。
岸壁に係留されている艇はクルーさんが集まり次第、出港していく。
「あうん」に乗るメンバーは僕を含めて全員で5名。前日から4名は船に停まっていたが、群馬からくるMさんだけは早朝に三崎に到着することになっていた。
9時前にMさんから電話がかかり、三崎に到着したことが分かった。聞けばバイクで来たという。早速、バイクを停めてある場所に優さんとお出迎えした。優さんもMさんのバイクを見るのは初めて。僕も久しぶりに見る。かれこれ5年近く乗っているのだが、手入れが行き届いていて新しいバイクの様に見えた。Mさんは積んできたカッパに早速着替えた。これで「あうん」の予定人員は総て集合した。
係留されていた船が少しづつ岸壁を離れレース海域に向かった。「あうん」も予定通り9時に岸壁を離れた。

ドローン2機
カメラマンMさんドローン操縦のHさんドローンが上空に
HさんのドローンMさんのドローンMさんのオリジナル機
レース当日、三崎港はいつになく穏やかだった。しかし、天気予報ではスタート時間の10時過ぎから風が強くなる。カメラマンのMさんは岸壁で早速、ドローンのテスト飛行。真黒で大型の自作機だ。モニターを見乍ら実に鮮やかにテスト飛行をやった。
そのうちに、参加艇のメンバーHさんもドローンを船に積んでいて、もう1機が飛び上がった。
テレビのニュースでは見たことがあったが、実際に見たのは初めて。2人とも実に慣れていて見事な操縦だった。これは病みつきになる。
その昔ラジコンで車や船を動かしたり、飛行機やヘリコプターを飛ばすのが流行ったことがあった。当時は興味があったが結局は触れずじまいだった。
ヨットレースの模様が空から撮影できたらさぞかし、面白いだろうと期待はますます膨らんだ。

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