
前夜は夕方から風が強くなり、夜中になるとピークを迎えた。港の中を周る強風が唸り声をあげ、普段、水の上にいることを忘れさせてくれる安良里港なのに、様子が違った。うねりと強風で船がヒール(ヨットが横に傾くこと)し、波が「あうん」に当たり激しい音がする。仲間でも一緒ならば何でもないが、外も見えないからちょっと怖さを感じた。でもこんな体験は今まで数えきれないほどしているからすぐ慣れた。初めての体験だったら怖くて眠るどころではなかったろう。ベンチュレーターからキャビンに入る風が見えるくらい勢いよく入ってきて、空気が流れていることを実感させてくれた。
途切れ途切れの眠りから目が覚めた。夕べの風がどうなったのかと思われるくらい明るい日差しが海面を照らし、静かな海に戻っていた。自然はいつも激しさと静けさを繰り返す。だから慌てず騒がず耐えていると必ず静けさがやって来る。
2015年もついに今日で終わり。今年一年間はどんな年だっただろうか。良いことだけで1年間が過ぎるに越したことはないがそうはいかないのが世の中の常。2つがバランスよくあれば良しとしよう。
1年間大変お世話になりました。2016年は今年より1日多い。新しい年が今年より更に良い年になりますように!