

韓国の親友との日本語勉強会はかれこれ7年目になる。初めは僕もおっかなびっくり取り組んでいたが慣れるにつれ、コツが少しずつ分かるようになり、最近では面白くてたまらない。今まで朝日新聞の天声人語、日経新聞の春秋、毎年数冊の小説などを勉強してきた。昨年は天声人語と春秋、更に中勘助作の「銀の匙」を加え今まさに波にのっている。
そろそろ「銀の匙」が終わるので次の教材を何にしようかと考えていたら、親友から46歳の若さで急逝したあの伝説のコラムニスト「深代惇郎の天声人語」のリクエストがあったかと思ったらソウルから日本に手配して早速、手に入れたと連絡があった。僕も後を追うように昨年12月30日の晩、アマゾンに注文したら年末なのに12時間かからないで届いた。それもキャンペーン中で配送料0円。その速さ、安さにはただただ唖然とするばかりだ。僕の寝ている間に誰かが仕事をしていることを考えるとますます頭が下がる。僕は交通費も時間も何もかけずに欲しい本が手に入った。元書店に働いていた身としては複雑な思いがする。